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2014年05月28日

法科大学院「撤退ドミノ」

弁護士の富田です。

全国各地で法科大学院「撤退」の流れが止まりません。
ここ1週間ほどの報道だけを見ても、四国連合法科大学院や広島修道大法科大学院の「撤退」が決まっています。

また、いわゆる「定評ある法科大学院」においても志願者数の減少傾向が見られます。
昨日の朝日新聞の朝刊でも「法科大学院崖っぷち」との記事が掲載されています。

先日のブログで紹介した予備試験の人気急増とは対照的といえます。

法科大学院制度をこれ以上続ける意味があるのか、真剣に議論するときにきていると思います。


投稿者 staff : 13:57 | コメント (0)

2014年05月22日

「予備試験」人気急増

弁護士の富田です。
業務が忙しくてしばらくブログの更新が滞ってしまいました。申し訳ありません。
今後はできる限り頻繁に更新するようにします。

去る5月18日(日)は「予備試験」が全国8会場で行われました。

現在司法試験は、原則として法科大学院(ロースクール)を卒業した方のみが受験できるようになっていますが、この予備試験に合格すれば、法科大学院を経由しなくても司法試験の受験資格が得られるという制度になっています。
この予備試験は、現在では「例外」という取り扱いになっており、合格率は1%から3%という狭き門です。その代わり、予備試験を突破した方の司法試験合格率は約7割であり、どの法科大学院よりも高い合格率を誇っています。

報道によるとこの予備試験の人気が急増しているようです。
出願者は平成23年の制度実施から3年連続で増え続けており、今年初めて法科大学院志願者を上回ったようです。

ただ、最近ではこの予備試験の人気を受けて、「予備試験はあくまでも『例外』であることから、予備試験の受験資格を制限しよう。」などという議論もあるようです。

予備試験は、学歴等に関係なく誰もが受験することができるという意味で、公平性・多様性という、私が合格した旧司法試験制度の持つ良さを備えた制度です。そのため、この受験資格が制限されることはあってはならないと考えています。

今後、予備試験の受験資格制限をめぐる議論がどうなるのか分かりませんが、安易な受験資格制限が行われることがないよう注意して議論を見守っていく必要があります。

投稿者 staff : 14:27 | コメント (0)